

新商品のご案内 脇差 大磨上無銘 古宇多 重要刀剣
江戸時代前期に大小揃いの脇差とするために磨り上げた脇差。姿に安定感があり、しかも物打辺りに元来の大太刀の原姿を留めて張りが感じられる。鍛え肌が強く則重風の趣が展開。國光を初祖とする宇多派は、手掻包永に学んだ大和伝を基礎としながらも、相州伝を採り入れて沸の妙なる働きを展開した作風を特徴としている。専ら北国地鉄と称される黒味のある鉄をねっとりと詰んだ鍛えとしており、特に古宇多と極められた作は地鉄の様子にも変幻の妙があり、時代の下がった所謂宇多物とは格段の差違がある。


新商品のご案内 短刀 銘 武蔵大掾藤原忠廣 寛永五年二月吉日(最上大業物)
忠廣 円熟の技が遺憾なく発揮された寛永五年二月吉日紀の優品。武蔵大掾忠廣は初銘を肥前國忠吉といい、肥前藩主鍋島勝茂侯に仕えた刀工。元和十年に武蔵大掾を受領して忠廣と改銘している。忠廣の地鉄は、古刀期からの作刀であるが故に詰み過ぎることなく古色があり、焼刃にも独特の自然味が漂い、嫡子近江大掾忠廣以降の完成された作風とは趣を異にする味わい深いものである。


新商品のご案内 刀 銘 長州住潜龍子盛秀造之 文久三年文久三年亥二月日
攘夷決行への機運が最高潮に達した文久三年二月の一振。作者の潜龍子盛秀が仕えた長州藩は攘夷の急先鋒で、文久三年に幕府から攘夷決行の言質を引き出し、五月には下関を通った米、仏、蘭の艦船を砲撃している。長州武士の意地と覇気を世界に示した事件であった。 攘夷の熱情に応えた潜龍子盛秀が精魂込めた雄刀で、未だかつて経眼したことのない大作。盛秀の作刀生涯中の最高傑作と言い得よう。


新商品のご案内 短刀 銘 有文謹作 甲寅夏(嘉永七)
美しい拵が附された短刀。作者は孝明天皇に仕えた貴族千種有文(ちぐさ ありふみ)。時は尊攘論と公武合体論激突の幕末。孝明帝の妹和宮と将軍家茂の結婚を推進した有文は、尊攘派からの攻撃で失脚したものの、後に王政復古で復権するなど、まさに波乱万丈の生涯であった。


新商品のご案内 脇差 銘 永重(業物)
江戸前期の寛文頃に、奥州伊達家の仙台青葉城下で活躍した永重の脇差。山城大掾國包を見るような柾目鍛えの冴えた優品。地鉄は柾目肌が詰み、肌目に沿って地景が入り、流れるように地面を覆う小粒の地沸は白砂を想わせ、力強くも清浄な様相。黒石目地に桜花文が陰蒔絵された鞘と、精巧で細密な平象嵌の確かな彫技が光る仙台金工作の金具を装飾の重点に置いた、瀟洒な風合いの漂う拵が附されている。


新商品のご案内 脇差 銘 奥州仙臺住國包(二代)(良業物)
二代國包の脇差。浅く流れる柾目鍛えの地鉄に小丁子を交える互の目乱刃を施した、凄みのある作。國包には寸の長い刀が間々みられ、その大小とされたものであろう、二尺に及ばんとする長寸の一振。


新商品のご案内 大小一腰 大刀 銘 笠間一貫斎繁継彫同作 昭和十年二月吉日 脇差 銘 笠間一貫斎繁継彫同作 昭和十二年八月吉日
笠間一貫斎繁継は、従兄弟に当たる彫物の名手宮口一貫斎繁壽に鍛冶の手ほどきを受け、さらに月山一門の森岡正吉に師事して鍛錬と刀身彫刻の技術を磨く。卓越した刀身彫の技能は同時代に並ぶ者がいない。


新商品のご案内 脇差 無銘 奥元安
江戸後期の薩摩を代表する刀工奥大和守元平は、相州正宗や志津三郎兼氏を想起させる覇気に満ちた刀でその名を天下に知られた名手。元平の活躍の裏には親族門弟の助けがあり、その筆頭が弟の次郎左衛門元安であった。元安は兄元平の作刀協力に終始した故であろう、その遺作は極めて尠ない。


新商品のご案内 脇差 額銘 兼元
兼元は抜群の切れ味で鳴らした、戦国期の美濃刀工。本作は元来一尺七寸前後の片手打の刀の大磨上。新たに整えられた茎に、元あった「兼元」の銘が額状に嵌込されている。


新商品のご案内 茶人山田宗徧自作 杢目模様塗柄鞘小さ刀拵仙琇彫之 附大小刀 銘 尾州犬山住大嶌道暁
山田宗徧自作と伝える、鹿角を装飾の要とした現存稀有の逸品。宗徧は江戸時代前期の茶人。吉田藩藩主小笠原家の茶頭を勤め、宗徧流の創始者。