

新商品のご案内 脇差 銘 鬼塚吉國
鬼塚吉國(おにづかよしくに)は江戸初期の筑後柳川の刀工。柳川の領主立花宗茂は武勇に秀でて人望厚く、関ケ原の戦で敗れるも、その人物を愛した家康より奥州に領地を与えられ、後の元和六年に十万石で柳川に再封されている。吉國も宗茂と共に帰還し、島原の乱で活躍した池邉彦左衛門の刀(第三十四回重要刀剣)や武芸に秀でた土豪甲木藤右衛門の刀を手掛けている。


新商品のご案内 平造脇差 銘 驍邦作
驍邦(あきくに)は備後国の刀工で、竜泉子と号し、元治元年、慶応三年の年紀作があるも、師に関する記載はない(注)(『日本刀銘鑑』)。 驍邦の貴重な作とも言い得るこの脇差は、身幅が広く重ねも頗る厚く、寸法が延びてふくらがやや枯れた、鋭利で頑健な造り込み。


新商品のご案内 平造脇差 生ぶ茎無銘 文珠
文珠(もんじゅ)と極められた平造脇差。文珠は江戸前期に紀伊国和歌山城下で活躍した南紀重國の子、及びその一門でも重國の作刀を支えた重貞等優工のこと。


新商品のご案内 短刀 銘 固山宗次 明治二年秋
固山宗次は享和三年に陸奥国白川の刀鍛冶固山宗一の次男として生まれた。天保初年頃に江戸の名手長運斎綱俊に入門して作刀を学び、備前伝丁子乱刃を会得し、試刀家の伊賀乗重や山田浅右衛門に就いて切れ味を探求し、美しく、しかも刃味の優れた刀を完成させている。宇和島藩伊達侯や古河藩土井侯等上級武士の需に応え、また明治五年にはウィーン万博出品刀剣の製作を拝命するなど、日本を代表する刀工として高い名声を誇った。


新商品のご案内 短刀 銘 雲州住善博作 平成十一年神在月
久保善博刀匠は、かつて論文が米国の生化学雑誌に掲載されたことのあるバイオ研究者であった。ある日、隅谷正峯師の「鎌倉時代の名刀は一生かけても作れないだろう」の談話に触れて一念発起。平成元年に大学院を修了後、吉原義人師に入門し、平成六年に丁子乱刃の太刀で現代刀界にデビューした。


新商品のご案内 短刀 銘 國真製之 令和三年吉日(棟銘)秩父大菩薩
厚藤四郎吉光写しの一口で、作者は名工河内國平門の金田國真(くにざね)刀匠。刃長七寸二分、重ね三分六厘、茎長三寸五分で、真の棟の天井広く、本歌の造り込みに忠実。


新商品のご案内 短刀 刀身銘 於濃州信濃守藤原大道造之(初代)
関ヶ原の合戦の記憶が残る江戸初期寛永頃に活躍した信濃守大道作の短刀。大変珍しい寛永頃の大小柄を模した短刀。


新商品のご案内 刀 銘 越後守包貞(大業物)
越後守包貞は津田越前守助廣と同時代に活躍した大坂の刀工。包貞が得意とした濤瀾風大互の目乱刃は、本家の助廣に肉薄する見事さ。


新商品のご案内 脇差 銘 一肥前國出羽守行廣(二代)
反りが高く洗練味のある姿格好の脇差。作者は肥前出羽守行廣二代で、製作は元禄頃。地鉄は小板目肌が詰み澄み、地景が密に入り、小粒の地沸が厚く付いて潤い、その様子は恰も果実の断面を想わせる梨子地肌の典型。


新商品のご案内 剣 銘 将平
先端に目釘穴が穿たれた、無反りの独特の茎形をした剣。正倉院蔵の切刃造の大刀、鋒両刃造の刀や手鉾から得た閃きを温めて鍛造されたとみられる一口で、両方の刃に沿った二本の鎬筋が屹然と起ち、先端で一つに結び鋒に抜けた、引き締まって美しい姿。
作者の藤安将平(ふじやす まさひら)刀匠は昭和四十一年に宮入行平師(人間国宝)に入門。一貫して相州上工の作を念頭に作刀し、平成二年に相州伝の平造脇差で日本美術刀剣保存協会会長賞、平成十四年には古調な姿の太刀で寒山賞を受賞。古刀期の先達の作品の観察と研究から得た着想を温めながら、衰えぬ創作意欲を活力として鎚を振るっている。