新商品のご案内 おそらく造短刀 銘 千里昭久 昭和五十六年初冬
鋒が大きく延び、ふくらがやや枯れて鋭利な陰影を成す「おそらく造」の体配で、本歌は島田助宗の刃長七寸六分の短刀。この短刀は武田信玄の右手差で、後、太閤秀吉の懐刀片桐且元、さらに豊前中津藩主奥平家に伝来した。これを清麿が範として打ったことは有名。 昭久師のこの短刀も清麿を写したものであろう。

昭久刀匠は、戦後は古釘や鍋等を卸して地鉄造りを研究し、精良な地鉄に丁子乱刃の冴えた佳作を手掛けている。この作も小板目肌の地底に細かな地景が蠢き、殊に差裏に黒い稲妻状の地景が入り、肌目が緻密に起って生気に満ち微細な地沸が均一について鉄色晴々としており、昭久師の地鉄造り研究の成果を感じさせる出来。
TOPIX
月刊『銀座情報』437号(令和5年三月)
Web版公開中

新刊書籍のご案内
『日本刀五ケ伝の旅 備前伝 ~長船鍛冶の黄金期』 田野邉道宏 著 株式会社 目の眼 発行
雑誌『目の眼』にて好評連載されております田野邉道宏先生の 『五ヵ伝の旅シリーズ』。
『山城伝』『大和伝』に続き『備前伝』が出版されました。 下記の価格でお取り扱い致しております。
販売価格 4,000円
(月刊『銀座情報』ご愛読者様ご優待価格 3,600円) 送料 370円
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