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最上大業物

「業物位列」は、須藤五太夫睦済(すどうごだゆうむつずみ)と山田朝右衛門吉睦(よしむつ)が行った試し斬りを拠り所に、柘植方理平助が刀の斬れ味の良否を位付けした切れ味の評定位列。
評定として「最上大業物:さいじょうおおわざもの」「大業物:おおわざもの」「良業物:よきわざもの」「業物:わざもの」の四つの位列がある。

良業物

銘 肥前国近江大掾藤原忠吉 (良業物)

 忠吉家四代目の近江大掾忠吉は、陸奥守忠吉の嫡子にして通称新三郎。貞享三年十九歳の時に父が没したため、祖父近江大掾忠広より技術を学び、その作刀協力に従事して忠吉家正統の鍛法を習得、元禄十三年三月に三十三歳で近江大掾を受領。以降は八十歳に至るまで作刀姿勢を変えることなく、家伝を全うしている。

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雨龍金具棕梠微塵塗鞘太刀拵

 縁頭と足金物に雨龍を、柏葉金物と鐺に雲文を金布目象嵌で散らし配した、頑強な鉄地金具を装いの要とした太刀拵。鞘は、微塵に刻んだ棕梠の繊維を黒漆の上に塗り施した美しい仕上げ。この棕梠の繊維は、光を受けると金線のように鮮やかに輝くことから江戸時代に好まれて用いられた素材。

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最上大業物

月刊『銀座情報』令和6年2月号 動画版

 月刊『銀座情報』令和6年2月号(448号)の掲載品を動画でもご紹介しております。
(音声が入っております。ご注意くださいませ)

館蔵品ガイド332 刀 銘 日本重要無形文化財 龍泉貞次彫同作

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月刊『銀座情報』令和6年3月号 動画版

 月刊『銀座情報』令和6年3月号(449号)の掲載品を動画でもご紹介しております。
(音声が入っております。ご注意くださいませ)

館蔵品鑑賞ガイド333 短刀 周防永弘

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花文総金具錦包鞘合口脇差拵

 唐花唐草文の錦で鞘全体を包み、柄下地にも色合いを違えた錦を巻き込み、唐花風の意匠の朧銀地総金具で装った拵。
 先反りの付いた平造で、重ねが薄く舟底茎とされたツナギの形状から、南北朝時代の相州刀が収められていたと思われる。

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黒石目地塗花唐草文金銀蒔絵鞘短刀拵 家紋散図総金具 縁頭 銘 大塚春将(花押)

 小さ刀様式の短刀拵。鞘は黒漆塗地に金粉で花唐草文を下地として塗り施し、この上に微細な石目地を重ねて陰蒔絵とし、花の部分のみに銀粉の重ね蒔絵を加えて銀黒独特の光沢を浮かび上がらせている。平田春就門人大塚春将(はるまさ)の、赤銅魚子地高彫金色絵からなる家紋散の一作総金具は、小粒に揃って色合い黒い赤銅魚子地に金の家紋を鮮明にしている。

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十字架文金具茶潤塗鞘合口短刀拵

 キリスト教が禁止される以前の、キリシタン武士が所持した短刀拵。頭と鐺に十字架を意匠した金具を備え、目貫は橘紋を意匠したものながら、家紋のそれではなく、古金工に間々みられる写実味のある高彫表現で、山銅地に金色絵、銀の露象嵌が施された古風な作。十字架文の縁頭と鐺も山銅地高彫金色絵で、刃方と棟方に小さな釘が打ち込まれて固定されている。江戸時代の拵にはない、古式の固着方法と思われる。

807

唐草文揃金具黒石目地塗鞘短刀拵

 小柄、笄、縁頭、鐺は、燻銀のように紫黒味を帯びた渋い色合いを呈する銀地の質感を活かした、片切彫仕上げになる唐草文図の揃い金具。鐔も銀地ながら無文で、色合いが同調している。鞘は黒石目地塗。柄も一分ほどの刻みを設けて黒石目地塗に仕上げており、三ツ巴紋二双の赤銅地容彫目貫を出目貫としている。総体が黒色で統一されており、幕末の志士が懐の備えとしたものであろう、実用具らしい趣が魅力の短刀拵となっている。

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波に雁総金具雁金文陰蒔絵鞘脇差拵

 波間に飛翔する雁を題に得、鞘塗りを含めて拵総体の美観を極めた作。黒石目地塗の鞘は、大空を舞う様々な姿態の雁を陰蒔絵で表現。一作揃いの縁頭、栗形、責金、鐺は、激しく打ち寄せ崩れ落ちる波濤を高彫に仕立てて金の波飛沫を濃密に施した躍動感のある出来。

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波文総金具黒石目地塗鞘脇差拵

 波濤模様の縁頭、口金、小柄、割笄、胴金付栗形、鐺の一作金具で装いの要とした、美観と武骨さを併せ持つ拵。収められていた刀身は、ツナギの形から南北朝時代に好んで用いられた、身幅の広く先反りの付いた平造小脇差。四分一地高彫金色絵の総金具は、江戸時代後期の江戸埋忠派の就方が得意とした擦り剥がしの手法で色調に枯淡の趣を滲ませた作としている。

820

龍神金具金変り塗鞘短刀拵

 金粉を下地に海松模様風に塗り施した鮮やかな光沢を呈する鞘に、多様な意匠の龍神図金具を装着し、さらに小鐔を備えた短刀拵。

824

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桜に勝虫蒔絵合口短刀拵

 咲き乱れる桜花の合間を飛び回る勝虫と蝶を、濃厚な色調と光沢を放つ金梨子地塗の鞘に、色合いを違えた金銀粉の蒔絵と金切金の手法で鮮やかに描き表した合口拵。

978
乕徹
最上大業物
三代忠吉
之定
助広(初代)
初代忠吉
兼光
長曽祢興正
兼元
国包
長道
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