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登龍門図鍔(鐔) 

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銘 松翠軒美章寫 玉川図

Toryumon theme tsuba

Signed Shosuiken Yoshiaki utusu Tamagawa no zu

No.

998

登龍門図鍔(鐔) 銘 松翠軒美章寫 玉川図

特別保存

-

円(税込)

江戸時代後期 常陸国水戸住
鉄地木瓜形鋤出高彫象嵌耳銀覆輪
縦:88.2mm 横:80.8mm
切羽台厚さ:5mm 耳際厚さ:4.5mm
特製桐箱入

Late Edo period
Hitachi province
Iron
Height: 88.2mm
Width: 80.8mm
Thickness at seppadai: 5mm
Thickness at mimi: 4.5mm
Kiri box

 鯉が滝を登り切れば龍になるという伝説を表した「登龍門図」は立身出世を祈念する好画題。(萩谷勝平にも同図がある。)大振りの鉄地木瓜形は耳に向かって肉を落とし、銀覆輪が品良く画面を際立たせる。激しく立ち上がる波は生き物のような流動性を見せる高彫。必死の形相で滝に挑む鯉。鱗は密実で、背鰭は繊細に翻る。丸太を重ねた橋は、甲鋤彫りを思わせる細かな鏨運びが見られ、雲は片切彫と毛彫の併用。広狭、深浅、強弱がはっきりとしたメリハリのある彫法で迫力ある場面を描いている。雲は低く垂れ込め、川面は波立ち、雨が激しく打ち付ける。この川を遡り、次第に狭く激しくなる流れに逆らい、ついには滝を登りきる。鯉は龍となって生まれ故郷の川に恵みの雨をもたらせたのかもしれない。水戸玉川派の美章には一柳友善との合作の龍虎図鐔や仙人図小柄がある。
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