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大森彦七図鍔(鐔)
無銘 浜野
Tsuba "Omori Hikoshichi"
Unsigned Hamano
鍔
No.
935
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-
円(税込)
江戸時代後期 武蔵国江戸
四分一磨地竪丸形肉合彫象嵌色絵
縦:66.3mm 横:61.9mm
切羽台厚さ:4.6mm 耳際厚さ:4.1mm
桐箱入
Late Edo period
Musashi province, Edo
Shibuichi
Height: 66.3mm
Width: 61.9mm
Thickness at seppadai: 4.6mm
Thickness at mimi: 4.1mm
Kiri box
大森彦七は伊予国の生まれ。南北朝の戦いで北朝方につき、湊川の戦いで楠木正成を敗死に追いやった。『太平記』には彼が正成の怨霊に悩まされたという逸話があり、謡曲、浄瑠璃、歌舞伎などに取り上げられている。本作もその一つ。湊川の戦いに勝利し恩賞を得た彦七がその祝いに猿楽を催す。会場へ向かう山道で若く美しい女に出会った彦七は、難路に悩んでいるのを見かねて背負って瀬を渡ろうとするが、美女は恐ろしい鬼に変じ、彦七に襲い掛かってくる。逞しい足を踏ん張って川面を見つめる彦七は背負っているのが実は鬼女だと気づいたのだろう。鬼の手は彦七の肩をがっちり掴み、長い爪が生えた足は太刀の内側に入っている。不穏な空気と緊張感が漲る空間である。浜野派が得意とする、図の輪郭線を片切彫とし、その内側を薄肉に鋤出す技法を駆使して抑揚のある変化に富んだ表現を完成させている。
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