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火縄銃 銘 國友(備前筒)
Kunitomo(Bizen-zutsu)
Kunitomo (Bizen zutsu)
江戸時代 備前国
口径 : 1.6cm
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円(税込)
火縄銃
87
火縄銃の多くは口径10粍(mm)前後の細筒だが、実は一分玉を放つ口径四粍程の銃から五貫目玉用の口径145粍の大筒まで、用途により大きさは様々(注①)。中筒は口径15㎜から20mm程で、六匁目(ろくもんめ)程の玉を放つ銃。細筒に比べて大きな破壊力がある一方、大筒にはない機動性を備えた軍用筒であった。 この中筒は深い色合いの銃床に肉厚の銃身を備え、口径1.6cmと大きく重厚感ある威容。注目するべきは火挟み。通常みる筒の多くが真鍮だが本作は鉄製。銃口部も丸みのある備前柑子で、備前筒(注②)の特色が顕著。銃身には「國友」の銘文がかろうじて読み取れ、國友彦右衛門知忠や國友戸十郎当栄、当節ら備前で活躍した國友鍛冶(注③)の作とみられる。銃身は國友筒らしく肉厚にして堅牢。健全な絡繰り付近には嵌め込まれた「無明」の二字は目当てを使って照準を合わせ、邪心なく放つための戒めであろうか。中筒の遺例は稀にて頗る貴重である。
No.
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