雲形透図鐔 無銘 平田
鍔
肥後金工平田彦三一門は、茶の美意識に通じる落ち着いた作風を専らとしたが、時には奇抜な意匠にも挑んでいるようだ。この鐔は、激しく動く雷雲の彼方で光る稲妻を想わせる図柄。素銅地の表面に鎚の痕跡を活かして地模様とし、鏨で鋭く切り込むことにより意図せぬ形状の透かしを施し、さらに金と銀の色絵を叢に施して大気の動きを暗示している。抽象画風の出来だが、平田に多くみられる可動式の覆輪も、銀と赤銅の削継で稲妻を想わせる。

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