親子鶏図目貫 割短冊銘 三宅 英政(花押)

 自立斎三宅英政は江戸の横谷宗與門流で、毛利家に抱えられた名工。鶏図目貫は繁栄を意味し、朝を告げる鳥であることからも好まれた図。この目貫は自然の摂理を浮かび上がらせるような親子鶏が題材。雄鶏に怯えて羽ばたかせ、母鶏の陰に逃げ隠れる雛鳥。それを見つめる母鶏。雄鶏は厳しい視線を放ちながら悠然と辺りに気を配っている。金無垢地を肉厚く量感豊かに彫り出し、繊細な鏨を全身に加えて立体的に写実表現している。殊に親子とも目玉がくっきりとして光沢鋭く、生命感に満ちている。

親子鶏図目貫 割短冊銘 三宅 英政(花押)