裾濃紫色糸縅小札陣羽織

 甲冑に用いる小札を縅し付けた構造の、具足に見紛う容姿と高い防御力を併せ持つ、実用性が追求されたずっしりと重い陣羽織。
陣羽織は高位の武将が戦場において甲冑の上に着用し、自らの武威を示すことで自身の存在を際立たせ、敵兵の戦意を挫く一方、自軍の兵卒の士気を鼓舞するという重要な役割を担った戦装束。陣羽織が全盛を誇った桃山時代の代表的陣羽織には、織田信長の黒鳥毛揚羽蝶模様陣羽織や豊臣秀吉の富士御神火文黒黄羅紗陣羽織、伊達政宗の五色水玉模様陣羽織などがあり、各武将が独創性溢れる様々な陣羽織を着用して戦に臨んだのであった。

裾濃紫色糸縅小札陣羽織