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藤に蝶図鐔 銘 遊洛斎(花押) 八十二翁 赤文

 桂野赤文は正蔵と称し寛政頃の越後国村上の生まれ。京に遊学して遊洛斎の号を用い、また江戸の浜野派にも学んで技量が優れ、猛虎図を得意として迫力のある多くの作品を遺している。文政七年には庄内藩酒井家に抱えられている。この鐔は、藤棚に乱舞する蝶を彫り描き、春の優しい香りが漂う空気感を表現した作。質の良い鉄地はごくわずかに切り込みを施した木瓜形で、地面に抑揚をつけた動きのある地相。くっきりと肉高く彫り表わした藤と蝶が赤文の個性。金銀の象嵌も色鮮やかで、躍動感のある藤蔓と力強い曲がり根の表情も見どころ。

藤に蝶図鐔 銘 遊洛斎(花押) 八十二翁 赤文
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