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菱図笄 無銘 古金工

 やや細身で均整の取れた美しい姿。すっと伸びた首と耳搔き、眉型、蕨手も端正な形をしている。青みを帯びた上質の赤銅地の画面中央に展開する高彫は菱。可憐な花を咲かせる水草で、その実は茹でると栗のように美味しいという。硬い棘のある実は、乾燥させて撒き菱として使ったという説もある。色絵は金の薄板を紋の際で留める袋着せ(うっとり色絵)の技法が使われている。数百年の時を経て、一部が剝がれているのも時とともに作りだされた美点である。

菱図笄 無銘 古金工
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