稲村ケ崎図縁頭 銘 永峯(花押)

 元弘三年五月、鎌倉総攻撃の新田義貞は、守りの固い極楽寺坂で立ち往生していた。そこで義貞は一計を案じ、稲村ヶ﨑の海辺で海神に祈り、太刀を海に投じたのであった。この歴史的場面を、人物表現を得意とした綾小路永峯が彫り描いた作。赤銅魚子地高彫に金銀素銅の色絵を加え、義貞と共に祈る武人の表情をも精密に描写している。

稲村ケ崎図縁頭 銘 永峯(花押)