秋草図鐔 無銘 美濃

 下方に花束を意識した構成があり、主題が自然美から生け花などの創造美へと展開されたものであることが理解できる。上質の赤銅地は色合い黒々とし、伝統的な高彫に厚手の金銀色絵が施されて濃厚な色合いを呈している。全面に散らされた銀の点象嵌は朝陽に輝く露のようにも見え、清浄な空気により植物に生命を与えているようだ。小柄笄の櫃穴には金の内覆輪が施されており、これも華やかさを高めている要素。

秋草図鐔 無銘 美濃