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末広図小柄 無銘 加賀後藤

 狂言「末広かり」を題に採った小柄。芸能や美術工芸を殊更に奨励した加賀藩の金工らしい色彩豊かで華やかな作品である。すっぱ(詐欺師)に騙され主人の所望する「末広」(扇)ではなく唐傘を売りつけられた太郎冠者。そっぽを向いている主人の機嫌を直そうと傘をさし、拍子を取って囃している。微細な赤銅魚子地を背景に肉置き豊かに高彫色絵された両者。太郎冠者の袴の模様は銀の平象嵌である。戸尻と小口に金色絵、裏板は赤銅磨地に金銀の平象嵌を斜めに配した実に洒落た構成である。

末広図小柄 無銘 加賀後藤
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