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川中島合戦図目貫 無銘 後藤

 永禄四年八月、上杉謙信が善光寺を経由して妻女山に布陣、対する武田信玄は千曲川を挟んだ茶臼山に陣を敷いた。川中島の合戦(第四次)である。この戦いで、武田軍の雑兵を蹴散らした謙信は信玄の陣幕にまで進み、床几に掛けていた信玄に小豆長光で斬りつけた。この場面を細密な技法で彫り描いた後藤の目貫。赤銅地を立体的に彫り出して要所に鏨を切り込み、激しい動きだけでなく、緊張感に満ちた両者の表情を細部まで再現している。室町時代の合戦を描いた装剣小道具は稀である。 

川中島合戦図目貫 無銘 後藤
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