勝軍草(将軍草)に勝虫図鐔 銘 柳川斎連行 安政三年三月

  連行(つらゆき)は柳川直連の門人で江戸時代後期に活躍した柳川派の金工。素銅の緋色を秋茜に用い、澄んだ秋空と川辺の清涼感を極上の赤銅魚子地で表現している。
 毛利元就の逸話に勝虫が勝軍草(将軍草)の上で羽根を休める様子を見て、戦勝の吉兆とした話は良く知られている。本作はまさに、一匹の勝虫が勝軍草の上に止まる様子を意匠化したもので、興味深い。銀象嵌で穏やかな川の流れを表現しており、せせらぎの音が漏れ聞こえるようである。

勝軍草(将軍草)に勝虫図鐔 銘 柳川斎連行 安政三年三月