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信長公伝来 大根透図鐔 無銘

 直径十一センチを超える大きな鐔。神仏への奉納という事も考えられる。箱書きによれば、この鐔が製作されたのは天正時代。また、箱書きには、本作が本多忠勝所持の文字透鐔と伯仲の珍品也ともある。箱書きにはさらに「尾張根抜鐔」の記載がある。「根抜」とは最古、最上の焼物、道具類などのことを指す語である。こと唐津焼においては底抜けに古いという意味で、「根抜けの唐津」といえば一番古い手の唐津という事になる。「尾張根抜鐔」とは最も時代の上がる尾張鐔の意味であろう。

信長公伝来 大根透図鐔 無銘
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