top of page
二羽山鵲図目貫 無銘 後藤廉乗
後藤宗家十代廉乗と極められた目貫。中国では古くから好画題として描かれていた山鵲(さんじゃく)を、後藤家伝統の阿吽の表情で彫り描いた目貫。その姿態から尾長鳥などとも呼ばれ、飛翔する際に広がって揺れる尾羽根の優雅な風合いが好まれたのであろう。この目貫は荘厳な光沢と色合いを保つ金無垢地。厚手に肉取りされて打ち出し強くふっくらとし、彫り込み深く立体感に富み、胸の羽毛などは繊細緻密。廉乗は即乗の子で、承応元年に家督を相続、江戸神田に屋敷を拝領し江戸と京都を往還した。

bottom of page