二疋獅子図鐔 銘 江川利政(花押)

 江川利政は安永三年水戸の生まれ。初代横谷英精に学び、桂永寿の門人となり、その養子となって家督を受け継ぐ。この鐔は、黒々とした上質の鉄地を量感豊かに彫り出し、横谷流の二疋の獅子を上下巴状に意匠構成した迫力ある作。胴体は丸みを帯びてふっくらとし、背骨のゴツゴツと突き出す様子もリアルで、四肢が強く張り、大地を掻く爪も鋭く、何より顔つきが厳しい。興味深いのは身体に施された金の斑文で、上は赤金、下は青金に色を違えている。 

二疋獅子図鐔 銘 江川利政(花押)