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三羽鶴図小柄 無銘 中島春秀

 中島春英は忠次と称し、柳川家三代目の直春に学んで江戸向島に独立した、感性優れた作家の一人。繊細で華やかな金銀の色絵を加えた高彫を駆使し、我が国の自然美を表現した。この小柄も柳川流の精密な描法が活きた作。飛翔する鶴の背後は綺麗に揃った赤銅魚子地で、澄みきった冬の天空。殊に色絵の使い方が巧みで首と翼に一筋の銀色絵を加え、翼の表現を微妙に違えている。阿吽の相は伝統的。金小縁と裏哺金も傷みがなく、絵画調の画面に重厚感を与えている。
(保存刀装具鑑定書)

三羽鶴図小柄 無銘 中島春秀
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