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三夕図鐔 金象嵌花押

 新古今和歌集所載、西行の「心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ」、藤原定家の「見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」、寂蓮の「寂しさは その色としもなかりけり 真木立つ山の秋の夕暮れ」の三首は、静かに暮れ行く秋を詠んだ「三夕」として遍く知られている。その情緒豊かな景色を赤銅地高彫とし、人物描写も細やかに、詠み込まれた風景を量感のある高彫、金銀素銅の色絵、朧銀と金の平象嵌で描き表している。

三夕図鐔 金象嵌花押
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