優品紹介

日本刀専門店
銀座長州屋

​火縄銃 銘 國友・・・(備前筒)

備前国 江戸後期 約160年前

全長101㎝銃身長63.6㎝口径1.6㎝

平成29年9月16日東京都登録

​価格70万円(消費税込)

 通常みる火縄銃の多くは口径10mm前後の細筒だが、実は一分玉を放つ口径四粍程の銃から五貫目玉用の口径145mmの大筒まで、用途により大きさは様々(注①)。中筒(ちゅうづつ)は口径15㎜から20mm程で、六匁目程の玉を放つ銃。細筒に比べて大きな破壊力がある一方、大筒にはない機動性を備えた軍用筒であった。

 この中筒は深い色合いの銃床に肉厚の銃身を備え、口径1.6センチと大きく重厚感ある威容。注目するべきは火挟み。通常みる筒の多くが真鍮であるのに対して本作は鉄製。銃口部も丸みのある備前柑子で、備前筒(注②)の特色が顕著。銃身には「國友」の銘文がかろうじて読み取れ、國友彦右衛門知忠や國友戸十郎当栄、当節ら備前で活躍した國友鍛冶(注③)の作とみられ、銃身は國友筒らしく肉厚にして堅牢。健全な絡繰り付近には嵌め込まれた「無明」の二字は目当てを使って照準を合わせ、邪心なく放つための戒めであろうか。

 先細く独特の形状の銃床尾には真鍮板状の金具が附されている辺りは、大筒・中筒の実戦での使用に長けた荻野流の筒に近似(注④)。銃身に銀象嵌された立葵紋が映え、雨覆いの一部は竹を象った形状となるなど造りは細やか。

 接近する異国船に備え、砲術を修めた高位の武士(注⑤)の所用であろう。江戸期の火器の歴史を伝えて貴重である。

注①所荘吉『火縄銃』の玉割表参照。

注②『古式銃入門 日本の古銃』の備前筒(備前國長舩住 横山辰右衛門藤原裕信 弘化三年八月日と形状が酷似。

注③備前では刀工長舩祐定の一族横山祐幸らの他、江州國友や摂津堺など他国の鉄炮鍛冶も腕を振るった(『古式銃入門 日本の古銃』)

注④『古式銃入門 日本の古銃』の「荻野流用銃」の項の十匁玉筒(國友源右衛門)参照。

注⑤砲術の流派は稲富流、荻野流、関流など多々あり、藩主やその一族で入門して修業し、目録伝授される者もあった。

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