著名人の愛した刀

著名人の愛した刀

ジャッキー・チェン氏、日本の伝統文化を手に

黒呂色塗鞘龍図一作金具 大小一腰

大刀:為成龍氏 東都高砂住義一作之 平成二十年一月一日
小刀:為祖名氏 東都高砂住義一作之 友愛和平 平成二十年一月一日

ージャッキーチェン オリジナルロゴマークー


 ジャッキー・チェン氏は黒澤明監督の「影武者」の大ファンで7回もご覧になられたほどの日本贔屓で知られています。「身命を賭して挑む姿に何よりも強い魅力を感じる」。と語ってくれたジャッキー・チェン氏の言葉から、自ら決死のスタントに挑み続ける映画人のプライドと信念が現代の武士でありたいという強い想いとなり、本作のご注文に結実したものでしょう。

本作は氏の好みによる龍の一作金具で装われた大小揃となり、刃長、刃文、刀身彫、刀装具、銘文の全てにわたり、ジャッキー・チェン氏からの細かい注文にお応えして銀座長州屋が三年の歳月をかけて製作監修し納品したお刀です。氏のご要望はかつてないほど厳しく多岐にわたる困難なものでした。

そのご要望の一例を上げれば、茎には氏のご子息、房祖名(ジェイシー・チャン)氏の名とジャッキー・チェン氏の中国での芸名にあたる「成龍」の所持者銘が刻されています。また、ハバキ下に施された刀身彫は「ジャッキー・チェン オリジナルロゴマーク」で、龍の文字には「Jackie」のローマ字が組み込まれた複雑なものです(上に「龍」の文字の拡大写真)。

龍の刀身彫刻は大小とも昇龍とされ(下り龍はお嫌いとのことでした)、大刀の龍のデザインは天を駆け登る珠追龍とされ、小刀では龍が見事に宝珠を掴み取っています(大願成就の象徴)。ジャッキー・チェン氏はこの刀身にどのような願いを込めたのでしょうか(ご子息の名のある脇差の龍が珠を掴んでいますのでご子息の房祖名(ジェイシー・チャン)氏の夢の実現を祈念してのものかも知れません)。

加えて、大小鐔、小柄、笄、縁頭、目貫など刀装具は全て赤銅魚子地高彫金色絵の最高品質の龍図一作金具をご要望され、華やかさと品格を失わないよう細心の注意をもって小社でご用意させていただいたものです。

さて、氏の要望を叶えられる刀匠選びにつきましては、熟考の結果吉原義一師にと決め、作刀を依頼したところ、快く承諾を頂き、これでほぼ成功の見通しが立ったと安堵いたしました。師の作風は吉原丁子と称揚され、精美を極めた地鉄に匂い立つ美しい重花丁子の華が咲き誇る華麗な刃文は日本刀黄金期(鎌倉時代中期)の備前一文字派を髣髴とさせるものです。加えて、刀身彫の手腕は刀身彫刻家として一家を構えることが可能と思われるほどの鑚(たがね)の冴えを見せ、刀身彫刻と作刀の双方の要望を叶えられるのは師のみでもありました。また刀匠との入念な打ち合わせには小社社長自身が何度も何度も微調整を繰り返したものでした。

さらに、ジャッキー・チェン事務所より刀身の製作の過程を最初から完成まで記録に残されたいとの申し出があり、東京都在住の吉原刀匠のお宅には何度も撮影関係者が訪問し、大変なご迷惑をお掛けいたしましたが、その作刀の様子は香港やアメリカで後々公開されることになるでしょう。また、驚くことに、ジャッキー・チェン氏も超多忙のスケジュールを縫って鍛刀場に足を運ぶ程の熱の入れようでした。

ジャッキーさんはいつも突然お店においでになります。数名のスタッフだけを引き連れて気さくな笑顔で社員からの記念写真のお願いにも嫌な顔一つせずにお応えいただきました。肖像権その他の問題から満面の笑みを湛えた氏の写真を掲載できないのはとても残念ですが、簡単な日本語と大きなジェスチャーで懸命に何かを伝えようとする姿はとても朗らかで人間的な温かみに溢れたものでした。社員一同今後ますますのジャッキー・チェンさんの活躍を祈念いたしております。 ジャッキーさん 謝謝そして再見!


吉原義一師 大小一腰
吉原義一師 大小一腰吉原義一師 大小一腰
吉原義一師 大小一腰
吉原義一師 大小一腰
吉原義一師 大小一腰
吉原義一師 大小一腰


Copy Right(c) Ginza Choshuya Co&Ltd reserved